部屋とYシャツとコラム - Hysteric Blue

RUSH! / P・O・T(Power Of Teens)

デビューにして最もヒスブルらしさが溢れ出ているシングル。

両A面が示す通り、どちらもバリバリなハイテンションで突き抜けている。

どんなに落ち込んでいてもどんなに凹んでいても、半ば強制的に立ち直らされてしまう。

そんな無限大の元気が、このシングルには含まれています。

どちらも特に意図を含んだ歌詞ではないけれど、そんな普遍的な歌詞を唄うTamaの歌声は、なんか素敵。

デビューにして最も好きなシングルです。

春 ~spring~

Hysteric Blueの名を世に知らしめた、最も売れたであろう代表曲。

なのですが、この曲がヒスブルのイメージを固めてしまったことで、彼らを好きになるのが遅れたと思っています。

Tamaの声を大きく分けると、艶めいた大人の声の「下」、プリティーキュートな「上」と勝手にしています。

RUSH!やP・O・Tは上、春は下として、この曲の悪いトコロは、Tamaがまだ成熟していないという点に尽きると思います。

後発の曲も多く耳にしているボクが聴いた上での話なので、リアルタイムに聴いているファンとはズレがあるでしょうけれど、

初期の頃のTamaにとって、ガチに下な春を唄うのは時期尚早だったように思います。

曲そのものはとても良いように思うので、末期の彼らが再レコーディングしたら…と思うと、すっごくシビれます。

P・O・T '99

初めてこの曲を聴いた時に思ったのは「なんかムカつく」でした。

プワプワした音をくどいように繰り返されて、なんなんだコレは、と落ち着いて聴いていられませんでした。

でもヒスブルのあり方というものを知ってからは、すんなりと受け入れて聴ける曲になりました。

普段はだらだらしてていいけど、やる時ゃやんぞ!みたいな流れが好きです。

余談ですが、カラオケには大概こっちしか入っておらず、本家の方はお流れに…。

白い祈り

通称「しろいの」

しょっぱなからカウントダウンでスタートするハイテンションな一曲。

特に思い入れはありませんが、気持ちよく唄えるのが気に入っています。

印象フレーズは「人と違うトコロを 上手にプロに化けさせよう」

Little Trip

通称「リトリ」

なんと言っても「唇はラヴィ~」に尽きる一曲です。

風のいたずら

序盤は薄いノイズのようなものが乗り、途中からクリアになってドンとスタート。

やんわりとした曲調とTamaらしい萌え系な歌詞がすっごく和ませてくれます。

今見える明日、戒める今日

通称「戒め」

先に聞いたのがライブバージョンだったためライブのためだけに作られた曲だと思っていましたが、

ふたりぼっちのB面として通常バージョンが収録されていることに少し驚いた。

ヒスブルのどの曲とも異なる良い意味で"変"な曲調が聴く者を惹きつける魅力なんだと思います。

当時の彼らの心の叫びを、アーティストとしてできる最高の方法で表現した結果ではないでしょうか。

直感パラダイス

通称「ちょっパラ」

当時の彼らにできる全ての力で演奏し唄いまくる、そんな表現がピッタリな疾走ナンバー。

歌詞に意味を見出すというよりは語呂よくハジけてしまおう、といったスピード感に溢れています。

上へ上へ上へ! 吹っ切れた彼らの強い思いが伝わってくるようです。

はとぽっぽ

通称「ハードポップ」

曲始めは低音の効いたヘビーな曲だと思い、いよいよヒスブルもロックテイストに…と思いきや…。

ハードとポップは共存できる、と主張するたくやによって手がけられた曲でしたが、完全別居の様相。

共存というよりはギャップを楽しむべく作られた曲でしょう、全曲中随一のTamaのプリティーボイスは必聴です。

最後の歌詞はプリティーすぎて「情けないブク(僕)」にしか聴こえません。

ソンナコトイエナイ

衝撃の一曲。曲と言っていいものかどうかも怪しいですが、ひたすらTamaの独唱が続きます。

ミステリーなBGM、奇怪なTamaの会話?が相まって、隠れたヒスブルの代表曲ともなっています。

「はい、コマ!」は友人との合言葉として一時期流行しました。ヤミツキになる一曲。

Dear

Tamaが子供から大人になる様を歌詞に起こした思い出ソング。

様々な苦難を乗り越え、大人になり前を進むために覚悟を決めるため、過去の自分との決別を唄う。

辛さを隠さず、それでも上を向いて歩こうと強く生きるTamaの歌声には心を打たれました。

今見える明日、戒める今日[Live Version Bonus Track]

唯一のライブバージョン、恐らくヒスブルメンバーの強い要望によるもの。

観客の歓声やTamaのナマの声が聴ける貴重な一曲で、通常バージョンより更なる力強さがあります。

歌詞を間違えているのも特徴で、あえてそれを収録したのにはおもしろいなと思いました。

アウトロ以降の春のイントロと観客の掛け合いは、猛烈にライブに参加したくなります。

MidnightRave 深夜無礼MIX

数少ないリミックスの中でも特に色濃いのがこの一曲。

本家の"ちょっと春っぽい"カンジがアップでライトなアレンジによって軽快なサウンドに変貌。

ヒスブルには稀有なデジタル音が多数使われているため賛否両論あると思いますが、

熟達した腕を持つたくやの手によってヒスブルのテイストとうまくマッチできていると思います。

T.M.Revolutionが好きでデジタルサウンドには抵抗が全くないというのも理由の一つかもしれません。

フェードアウトまでノリ切れる点も好きです。

diet NUDE version 2.1

記念すべき脱力シリーズの一作目。

プリティなTamaがカロリー具合を気にする女性の本音や実情を赤裸々に唄い散らす、結構グロテスクな一曲。

おいしいものと体重を天秤に掛けて葛藤する様があくまでヒスブルらしく描かれているのは好感です。

NUDEという実在の飲み物のタイアップとして作られたこともあり、なるほどといったカンジです。

だいすき

「生んでくれてありがとう」その一言だけが、この曲を表しているように思います。

青い空

脱力シリーズ二作目。

あたたかな陽光降り注ぐ晴天の下でくつろぐ、のんびりした一日を唄っています。

たまにはこんな風に休日を過ごしてみれば、日々のストレス社会での生活で溜まった鬱憤も晴れるんじゃないでしょうか。

そしてまた、自然に感謝することも忘れずに、自然を大切にしようというメッセージも込められているような気がします。

bleu-bleu-bleu

曲ではありませんが、アルバム単位で物申させていただきます。

このアルバムはヒスブルが何度目かの迷走期に突入し、その真っ只中で作られたものだと言われています。

アルバム曲はどれも歯切れが悪く、従来のヒスブルのテイストがどれからも感じられがたいものでした。

ただ、彼らにとって迷いは悩みは恐らくずっと離れることはなかったと思いますし、切っても切れないものだったでしょう。

変な言い方ですが、懊悩の集大成がこのアルバムに詰め込まれていると思います。

あした

ソンナコトイエナイほどではないにせよ、この曲も衝撃的でした。

bleu-bleu-bleuらしいローテンポの重い曲かと思いきや、突如としてポップでプリティーな曲調に化けるのです。

その、あまりにも本能のままに唄っているかのようなTamaの歌声はむしろ心地良いものがあります。

歌詞は意味不明なものばかりですが、調べてみたところ全てあいうえお順で並んでいるとのこと。

聴いてみたら確かにそうでした。コーラスも音割れしているし、これはこれで、とてもヒスブルらしい。

Reset me

余計なことは忘れて、ふりだしからがんばっていこうと意気込むヒスブル自身の応援歌。

過去を振り返ることはやめて、新しい自分たちの道を歩こうと願う歌はしおれた心を潤わせます。

マーイーヤ

脱力シリーズ三作目。

Reset meと同じ流れを組みながらも応援ではなく妥協を促し、肩の力を抜こうという曲。

歌詞も曲調もなぁなぁな雰囲気が溢れ、だらだらなムードをここまで表現できるのは素晴らしい。

がんばることは大切ですが、がんばりすぎていると感じた時は、この曲でブレイクしましょ。

はつがお

通称「はつがつお」

ラテンというかダンサブルというか、調子を狂わされるリズムが何故か快い一曲。

戒め同様に、他に類を見ない独特なジャンルの曲だと思います。

ベイサイドベイビー

通称「ベイベイ」

しろいのやちょっパラと同じくあまり思い入れはありませんが、唄っている時の爽快感が好きです。

アウトロで裏にひっそりと流れる妙なリズムが耳に残って仕方がありません。

Like or Love

通称「ライラブ」

アップテンポでありながらややバラード調で、静と動が交互に織り交ぜられている一曲。

微妙な恋の心情を綴る歌詞が、歌唱力高まるTamaの上下の歌い分けによって昇華されています。

入手率が低いシングルのB面に収めておくのがもったいない、MILE STONEに収録されるべき曲だと思います。

キミと会う瞬間

通称「キミ瞬」

ヘビーロックなサウンド、ライラブのような静と動、ただひたすら出逢いをテーマに書かれた歌詞など、

曲としての完成度は高いです。再度吹っ切れた彼らが作り上げたアルバム「MILE STONE」の一曲目として申し分ない。

孤独は嫌だ、誰かに逢えることだけを考え、出逢った時の思いを叫ぶように歌い上げるTamaはすごいです。

Party!

ヘビーロックなサウンドでキミ瞬と似た曲調ですが、意味深で煽るような歌詞が特徴的です。

本当に似ているのでイントロの始めで曲を判断した時はよくそれぞれを間違えてしまうことも多々あります。

後半の男のうめき声のような語りが耳に残り、Tamaと全く異なる声色のため唄うと音程がズレてしまい…。

ちょっとゲンカ

ほんのちょっとのきっかけから怒る他愛もないケンカにまつわる気持ちを身近に唄う一曲。

ケンカのはじまりから仲直りまでを"あるある"なことや気付かなかった相手の気持ちなど、

ケンカするほど仲が良い、を遠回しでも確かに表現している曲です。

歌詞に合わせたTamaの声色の切り替え具合もうまい!

Great Love

とにかく様々な愛情表現を思いつくままに歌いまくろう! そんな彼らの思いが伝わってきそうな一曲。

イントロのスピード感が最後まで続く、一途な想いが詰め込まれていますよね。

路傍の人々

通称「道端」

この曲のイントロが聴こえてきた瞬間に、聴きたくないと思ってしまうのが正直な感想です。

それでも何故か飛ばさずに聴いてしまう、聴きなくなってしまう、失うことの悲しさを憂う歌。

何故この曲が作られたのか、何故MILE STONEに収録されたのか、彼らからそれを伺うことはできませんが、

ヒスブルにここまでの曲を作らせる何かがあったのでしょうか。事実だとしたら、こんなに悲しいことはありません。

Home Town

通称「ホームタ」

ふるさとってこんなカンジだっけなぁ、田舎のなつかしさを思い出させてくれる不思議な一曲。

何かを見失ってしまったら、立ち止まって田舎に帰ってみるのもいい、そう思わせられます。

イントロ始めの音は、変な言い方ですが本当に"ふるさと"を音として表現しているようで、大好きです。

カクテル

王道的なポップ、日常的な情景を描く歌詞、上達したTamaの歌声で奏でられる「中」の音がうまく噛み合っています。

歌詞は伝わりやすいようで難解な部分が多く、全体的に聴いて思った個人的な感想は…女の半生?

ラストのサビはじつにテンポが良く、唄っていて心地良いです。

メーデー

ヒスブルの原点に立ち返ったような、P・O・Tの曲調にそっくりなハイテンポでハイテンションなナンバー。

ジャカジャカした音が聴く人を楽しませるとともに慌しさを煽り、ハチャメチャな勢いでとにかく唄う。

日毎に溜まるうっぷんに耐え切れなくなったら全て投げ出しちゃえばいい、Tamaのパワフルな歌声で綴られています。

このノリのヒスブルがやはり一番しっくり来ます。どこまでも元気、ひたすら元気、これぞヒスブル!

細かいことを考えず思うがままに唄いまくるスタイルが同調しまくりなだけに、カラオケにないのが非常に残念です。

浮気なスポーツカー

通称「うわスポ」

かっこいいスポーツカーで迎えにやってくる大好きな彼にフラれてしまう、悲しく切ない物語。

よくよく聴いてみるとメッセージ性はあまりないように感じましたが、恐らくこの曲で伝えたいのは、

人生そんなにうまくいくもんじゃないよ、というTamaからの悲痛な訴えにも…。

故意に音質を下げているのはどのような意図があってのことなのでしょうか。

祭のあと

独り暮らしの孤独さに打ちひしがれながら、過去の恋を回想するポップで切ない一曲。

別れの辛さをまっすぐに唄う、好きな人の大切さが身にしみる歌詞がお気に入りです。

DOLCE ~夏色恋慕~

帰ってきたベイベイとも言うべき、夏の陽気でリズミカルなメロディーの夏歌。

ベイベイと違いトコトン真夏の晴れやかなシーサイドを描写する、夏真っ盛りなムードが漂っています。

よっぽど海に行きたかったんでしょうか…。弾むテンポと「I LOVE YOU」の語呂が好きです。

笑おう

まさかのたくやのボーカル参戦で衝撃を与えた奇跡の一曲。

ネガティブに考えることをやめ、笑っていればイイコトあるさというポジティブライクなメロディを、

Tamaとたくやがタッグで唄います。これがもう全然マッチしていなくて言われなくても笑ってしまうくらいですが、

新たな試みとしてとても重要な曲だとも思います。ボーカルにシフトするなんてそう簡単な心構えじゃムリでしょうし。

ただ、たくやの声は個人的にはとてつもなく出しにくい声で、異性であるTamaの歌声の方が出しやすいという不思議。

JUNCTION

ラストにして至高のアルバム。

MILE STONEがヒスブルのらしさの集大成なら、JUNCTIONはヒスブルらしからなさの集大成。

下偏りでも上偏りでも上下の歌い分けでもない、中音域の多様が目立つのが要因ではないかと思います。

楽曲も押しなべて上述の通りで、アップテンポでもバラード調でもなければ王道でもない、独特のリズムです。

このアルバムを最後にそれぞれの道を歩んでいく彼らの最後のメッセージ、最後のやりたいことが集められた、

良い意味で期待を裏切る、MILE STONEをも超えたヒスブルの真のらしさの結晶が、ここにあります。

ゆうべのキス

ミドルテンポに中音域なJUNCTIONカラード真ん中の一曲。

疲れ果てた恋人同士のやり切れない思いと互いの気持ちの再確認、それでもやっぱり好き、すごく身近に唄っています。

ヒスブルが疲れ切った歌をそのまま歌うこと自体がらしからぬ要素ですが、それもまたヒスブルの魅力です。

ちょっとゲンカの流れにも似ているような気がしないでもないです。

99%LATE

通称「パーレー」

管理者レートはいつも10%を下回る力で脱力生活を送っていますが、この曲は99%です。

JUNCTIONには珍しいアップテンポと上がメインで、疲れ気味の歌詞は元気をくれるというよりは元気をくれと言われる曲。

やっさりした曲調をTamaが歌い上げることでなんだか心が躍る気がして、朝イチに聴くとちょうどいいかもしれません。

君のいない街

通称「メンフィス」

ギターひとつとTamaの歌声をカラスのコーラスで奏でられる、哀愁深い回想歌。

戒めのライブバージョンを除く唯一の野外収録曲で、Tamaの歌声が非常に聞き取りにくいのが特徴であり惜しいところ。

過去を思い出して悲しむ歌詞を淡々と歌うTamaの歌声が心に響き、切なさを痛く感じます。

はれのちくもり

通称「はれくも」

ロックな曲調と上の声と軽快なテンポが好感を持てる、JUNCTION版メーデーのような一曲。

気だるい調子で唄いつつも力強さは忘れない、すでに極まりつつあるTamaの歌声が表現できる和やかなテイストは秀逸。

旅路

Hysteric Blueとして活動してきた全て、それによって味わってきた辛さや悲しさ、それらを包み隠さず歌詞に起こし、

最高レベルのBPMに乗せてTamaの叫びにも似た歌声で語られる、彼らの全てが凝縮された、楽曲「Histroic Blue」とも言うべき一曲。

今までに過去を振り返る曲は数々リリースされてきましたが、ここまで実直に、感じたこと思ったことを

そのまま吹き込んだ曲は恐らくないでしょう。彼らの最後を飾るアルバムだからこそ、言えなかったこと、訴えたかったことを

妙な言い回しをせずまっすぐに、これが本当に最後になってしまうから、そのままの気持ちを伝えたかったんだと思います。

メンバーそれぞれがそれぞれの道を行く、過去への決別として、Hysteric Blueに対する別れの歌として、

決して過去から目を逸らさず、楽しかったことも辛かったことも全てを糧にして前に進もうという、はじまりの歌でもあります。

ここまでやってきた経験に恥じぬよう、悔いを残さぬようにという意気込みが随所から伝わってきます。

Tamaの素晴らしい歌唱力はもちろんのこと、曲の冒頭から続くヘビーリフは凄まじいの一言に尽き、

間奏におけるギターの速弾きが彼らのテイストから大きく外れていることからも、思い入れの深さがダイレクトに伝わってきます。

曲の至る所に散りばめられたメッセージからは彼らの活動の負の部分が多分に伺え、それでもなお前向きに進もうとする彼らの姿勢は、

辛いことばかりの現代社会を行き抜くための道しるべとして、聴く者たちの心の中で大きな存在となっているに違いないでしょう。

迷いなく、心の底から一番好きだと言える曲です。

―なにもかも、ムダじゃない。