カフェ巡りのついでに通院してきた話。
雪も影響もあるかと思って早めに出ようかと思ったけどぐったりモーニングだったのでだらだら出発。
電車でイヤフォンを装着した直後に寝落ちして、久喜駅で乗り換えたら寝起きのせいで目の前のJRを堂々と乗り逃がす。
女神搭載スマートフォンを読みながら渋谷到着。
まっすぐヒカリエに移動して本日一軒目、クリームオブザクロップ。
清澄白河の工場の方が有名かもしれませんが、犬も歩けばシャレオツにヤられるあの街は近寄りがたいのでこちらに。
最新鋭ビルのテナントの一部だからか交通系IC決済が可能という素晴らしい。
一発目は大切なのでどんなものかと恐る恐る飲むと、おお、一杯目に相応しい、酸味の少ない中庸の飲みやすさ。
スティックシュガーを2本も付けてくれるところが手厚くてグッと来る。
カフェシュクレもその日一発目に相応しいバランスの良い中庸だったのでとても似ています。
正直クロップにはシャレオツフルーティ味の印象しかなかったけど、いやはや、やはり飲んでみないとわからないものです。
道中だし平日なのでせっかくだからと少し遠回りしてコーヒーハンガーに立ち寄る。
ようやく開店しているハンガーを見たけど、店員のお兄さんが外人夫婦に絡まれていて英語がわからず大変そうだった。
遠巻きに看板を見たらノルマーレがないという衝撃の事実でぶっ引き返す。
お兄さん完全に外人夫婦のせいで帰ったと思うだろうけどやおら申し訳ない。
なつかしの青学を貫通して二軒目、クチューム。
食べログの地図表示を見間違えて裏通りまでウロウロしてしまいようやく入店。
豆を選べるとのこと、ブレンドとシングルオリジン。
シングルの銘柄は覚えてないけど、お姉さんに酸味どれくらいですかねって訊ねたら「ええ、あの、もう…」とイヤらしい酸味を供述したのでブレンドに。
うーん、強めの酸味の傾向らしく芯が薄い、飲んだ気があんまりしない。
これでまだ控えめなブレンドの方ってことはシングルオリジンはもうね…、スゴいの…。
お手洗いを借りて退店。
そこからすぐそこのバール・イルプリマリオどこだ。
このビルにあることはわかる。
看板を見て地下一階にあることもわかる。
地下への入り口がどこにもない。
階段はないしエスカレータは一階より上しかないしエレベータ限定なはずがない。
10分くらい掛けてビルを一周したところでゼルダの謎解き音とともにようやく下りエスカレータを見つける。
なるほど紀伊国屋につながるエスカレータね、なるほどなるほ紀伊国屋が食品売ってる!?!?
今の今まで紀伊国屋は本屋しかないと思っていたのでおったまげた、同じ看板でスーパーやってたのか初耳。
と思って調べたら根っこから完全に別の店だということが判明。
なにその三菱グループ。
看板の矢印通りに進んで本日三軒目、バール・イルプリマリオ。
スーパーの端っこにあるというありそうでなかった異様な立地。
注文システムがわからないのでレジに立つとカウンターでの注文とのことで着席。
かわいいお姉さんに挨拶したのにイケメンお兄さんが接客してきてチッ、ブレンド豆と月替わりのシングルオリジンがあるとのこと。
どちらも浅めのローストなので酸味はあるが、シングルオリジンのタンザニアスノートップの方が甘味があるとのことで、150円追加してそちらを。
キッチンが丸見えなので抽出状況をガン見、ムダなく手際の良い所作が素晴らしい。
だが抽出はお姉さん。
接客はお兄さん。
チッ。
早速一杯。
…うーん、すっぱい。
クチュームよりは芯があるけど、酸味が強いので甘味があるのかよくわからない。
それもそのはず、銘柄のレジュメの焙煎度の項目がミディアムで強調されていたのでそりゃすっぱいはずである。
砂糖を入れたらまとまりが良くなってそれなりにおいしかったけど好んで飲みたい味ではない。
が、この店の最も大事なところは味ではないって言うと語弊しかないけど、とにかくそこじゃない。
スーパーの端っこ、というこの立地にある。
イタリアにはずっと行きたいと思っていますが、エスプレッソを味わいたいというよりもバール文化を楽しみたい。
あの特殊な文化を喫茶店が根付いた日本で展開するのは相当に難しく、デルソーレやプレツィオーゼのような路面店のスタンド形式でもかなりの努力が要ると思う。
地方で大きく展開するモールに入る大手カフェは大型テナントとして入ってしまうし、都内でも路面店が大半で、テナントでも喫茶店形式。
もっと気軽に、ルーチンライフの一部に介入できる、それでいて日本でも成立できるバールに近い形。
スーパーに隣接したこのカフェは、理想に最も近いものではないかと思う。
買い物する前にふらっと一杯、お昼時に軽くランチしてもいい、デザートを食べに来てもいい、買い物動機なら気軽に訪問できる。
店舗の配置も絶妙で、スーパー売り場からは視界を遮られているけど、細い通路を挟んでバリアフリーで出入り可能。
その扉一枚の有無でも、ああこの先はカフェなんだ、お金の掛かる別の店なんだ、という抵抗感をなくすことに成功している。
この形態を大きく展開するのは難しいと思うけれど、理想の一つの形として提示できていることは大変素晴らしいことだと思うので、どんどん広まっていってほしい。
モールにだってスタバじゃなくてカフェスタンドがあったっていいじゃない。
人件費を浮かせて豆のコストに回せる、イイことじゃない。
会計する際にバリスタのお兄さんと少しだけ、お忙しそうなのでフラットディスクいいッスねーくらいしか話せなかったけど、バリスタとお話しできたのは今日の4軒中、ココだけだった。
この距離感は非常に大事だし、大切だし、続けて欲しい。
お兄さん言ってたもの、僕もフルシティくらいが好きですって、ぶっちゃけトーク大好きです。
表参道は滅多に来ないけど、機会があれば再訪したいです立地的な意味で。
表参道駅を過ぎて妖怪クソオシャレストリートを歩くことしばし。
道すがら通りかかったフライングタイガーに入ろうとして、店内を見渡しておしゃれバリアに阻まれて入店できず。
四軒目のパンとエスプレッソと。
以前、広尾のパン屋ザ・シティベーカリーのエスプレッソが非常においしくて、パン屋だからと一概に一蹴できないのだなと思い、思いっ切り店名に入ったこちらに大いに期待して訪問したんです。
スーパーウルトラおしゃれ行列が爆誕していたので一瞬で-196℃に冷めて退散する。
まぁ、掻き分けてエスプレッソ立ち飲みくらいならすぐに入らせてもらえたかもしれないですが、もうパン屋たるパン屋だなと思ってしまった瞬間には手遅れだった。
飲んでもいないのに事を言うのは失礼ですが、店名は改め『パンと』でお願いします。
ここまでエスプレッソ3杯も飲んでおいてお昼がまだだったのでどっかにすき家ねーかなと物色していると、おいしそうなカレーの看板を立てたお店を発見。
コーヒーも売りにしている喫茶店のようだけど3杯越しには通用しない、カレー目的で入店。
香咲(かさ)。
改めて地図で見たら堀内カラーのド裏でした。
昔ながらの暗めで木目な店内、揚げ野菜カレー1000円。
野菜そのままの味を楽しめるし、カレーも意外にスパイスが強くて食べ応えがありましたが、成人男性には幾分か少量だった。
この量で1000円は割高に感じる。おいしいのでもう少し手頃になれば。
食べログの口コミで知りましたが、知らないマツコのホットケーキ回で紹介されたみたいですね、本放送は見たけど全然覚えていなかった。
クリニックの時間が迫ってきているのでもう向かおうかと思いましたが、パンエプをしくじってまだ3杯しか飲んでいない。
このままではいろんな意味で消化不良なので、計画には入れてなかったけど道中にあるので最後にもう一軒。
トクガワエン。すげぇ店名。
看板がないので所在がわからず、カフェ感センサーと雰囲気で発見。
非常にコンパクトな店内はすでにお客さんでギッシリ。
恐る恐る入店した途端、グイグイ系イングリッシュコミュニケーションが飛び交っていて一回大パンチ食らう。
入り口脇の壁に【Fuck Tabelog】と貼られていて大パンチ二発目。
ビクビクしながらソロ一杯。
あー、酸味はあるけどそんなにイヤらしくはなく、芯もまずまずあるので悪くはない。
良くもない。
やはり酸味がベースで強いと厳しい。
が、それよりも気になったのは、このお店のコミュニケーションのあり方。
最初にグイグイ話していた外人グループは早々に退店したんですが、残った日本人のお客さんとマスターで引き続き親しい会話が続く。
マスターは外国人かハーフかはわかりませんが、とてもフレンドリーで積極的なカンジで、この距離感ならお話しできそう。
と、思ったんですが。
その親しいお客さんとの親しい会話が、どうしても出来上がった雰囲気バリアをつくってしまって、こちらから話を振れる空気ではなかった。
ボクも決して社交的な方ではないですが、ことエスプレッソに関してはバリスタとグイグイお話ししたく、かといってYeah的なノリは苦手なのでしっとりと話したい。
フレンドリーな性格ならそういう雰囲気でも切り込めるのかもしれませんが、誰しもができることではないだろう。
そこはマスターからの振りでフォローをと期待してしまうのですが、ソロ一杯の短時間では難しい話か。
いくら店主と客と言えど、初対面なら警戒心があって当たり前とは思いますが、あの距離感でありながらお話しできなかったのは…、惜しいなぁ。
時間になったのでクリニックに行ったら受け付けてから30分待ちで慌てた早歩きがムダに。
診断書を事務所に発送しようとして、そういえば人生初の郵便局から直送をやってみようと郵便局を探してウロウロしていたら発見。
局員のおじさんに手渡してパパッと計量して82円払って完了。
封筒って重さで値段変わるから怖いですよねぇ、コンビニで82円切って貼ってポンと出して返送の恐怖が拭えない。
東急ハンズ、エスプレッソのマイ能書き用にミニノートを。
ついでにそれに付けるペンを探していたらサ、SARASAドライ!
SARASAは大昔に使って、書いてもインク掠れるわ一瞬で気化するはでイヤな記憶しか残っていなかった。
速乾SARASAなんて最強なんじゃないか、クリップだし、コレにしよう。